シャロンの薔薇

聖書から学んだこと・日々の出来事・ハンドメイド

人生の土台

家     流木 舞子著『立ち返る勇気』より
 
「あなたの家を 眺めてごらん 修繕するところはないだろうか?」
私は外に出て家の外観を見て回り
中に入って部屋の隅々まで点検した
ペンキが少々はがれていて
床が幾分よごれていた
「大丈夫です この程度の修繕なら半日でできます」
手入れを終え
満足した気持ちで私は家を眺めた
白亜の家が丘の上で
誇らしげに光っていた
「誰にも文句は言わせません」
翌朝 窓を打つ激しい雨音と
柱のきしむ不気味な音で 目を覚ました
突風にあおられ 家中がゆさゆさと揺れ動き
突然の嵐の中で
自慢の家が震えおののいていた
「あなたは土台が腐れていたことに 気付かなかったのですか?
片手間の修理ではとても間に合わぬほど
家は傷んでいたのです
あなたの家を建て替えなさい 二度と倒れることのないように‥‥」
嵐の中に家は崩れ
木葉のように飛び散った
 
自分という家 あなたという家‥‥
      


 
子供の頃、「三匹の子ぶた」という絵本が好きで、よく読んでいました。
お母さんに自分の家を建てるように言われた子ぶたたち。
 
三匹の子ぶたは、それぞれ藁の家、木の家、レンガの家を建てました。
 
それを見ていた狼は、一吹きで藁の家を吹き飛ばしてしまいます。
二吹きで木の家も木っ端みじん。
ところがレンガの家は吹いても吹いてもビクともしません。
それでは‥と煙突から忍び込みますが、暖炉でグラグラ煮立った鍋の上に落ち、
あっちっちの大やけどをして退散してしまいました。
 
砂上の楼閣という言葉もありますが、土台がしっかりしていないところに
築かれているものは、もろく崩れやすいという教訓なのでしょうね。
 
さて、自分という家の基となっているものは大丈夫でしょうか?
人生の嵐が吹くかも知れません。
その時に慌てないためにも、ふだんから点検を怠らず、傷やしみがあったら
早めにメンテナンスをしておきたいものです。
 
 
写真は夫が散策中に出会ったカラスウリの館。
みごとなメンテナンスっぷりです!