内村 鑑三
春は来たりつつある
雪は降りつつある
しかし春は来たりつつある
寒さは強くある
しかし春は来たりつつある
春は来たりつつある
春は来たりつつある
雪の降るにもかかわらず
寒さの強きにもかかわらず
春は来たりつつある
慰めよ、苦しめる友よ
汝（なんじ）の艱難(なやみ)多きにもかかわらず
汝の苦痛(いたみ)強きにもかかわらず
春は汝にもまた来たりつつある
３月の声を聞くと、土中の虫たちが一斉に活動を始め、
春の到来を告げてくれます。
実際には、まだまだ寒い日も多く上着を脱ぐには早い季節。
春はもうすぐそこまで来ているという確かさがあるから、
今しも開かんとする希望の扉が、心の眼に写るのでしょうか。
春は来たりつつある
どんな状況にあったとしても、必ずそれに打ち勝つ
新しい季節の到来がある。力強く、希望にあふれるメッセージが、
この一節に凝縮されているようです。
石垣にも春の息吹が感じられます。
