シャロンの薔薇

聖書から学んだこと・日々の出来事・ハンドメイド

祈ろう。苦難の中にいる人のために。

f:id:fantsht:20220322183949j:plain

3月16日の深夜、福島県沖を震源とする震度6強の地震が発生しました。

奇しくも11年前の3.11と同じ時期。悪夢再びかと、誰もが強い緊張に

包まれたことでしょう。

 

宮城県にある実家はタワーマンションの最上階、32階にあります。

停電でエレベーターが停止すれば、昇り降りに一苦労です。少し

離れた場所で店を営んでいるのですが、床には陳列棚から落下した

商品の山・山・山‥。兄嫁は32階までの昇降と店の片付けで、

疲労困憊の様子でしたが、電話での嘆き節の中に、ああ、過去の

経験が生かされている‥と感じられたのが僅かな救いでした。

 

少なからず被害はあったものの、実家は立て直し可能のケース

と言えます。もっともっと甚大な被害に遭い、先の見通しが

立たない多くの方々の痛み苦しみは、どれほどのものでしょう。

コロナ禍に、追い打ちをかけるような試練。そんな逆境の中に

あっても、心を強く保って、空を仰ぎ、前を見据えて、新たな

一歩を踏みだすことができますように‥。

 

サトウハチロウに師事した若谷和子さんという女流詩人の詩。

試練のさなかに歌った詩集「母ときた道」から、「はなみずき」

という詩を紹介します。

 

  はなみずき

 

 はなみずきの つぼみが

 何千本もの 編棒になって

 ツクン ツクン

 凍てついた

 時の目をひろっています

 

 北風 雪

 霙(みぞれ) あるいは

 冷たさの底の

 星の銀(しろがね)

 

 耐えて耐えて

 

 やがて

 この編棒からうまれる

 やわらかな

 ももいろの春のあたたかさを

 

 そのはなあかりを 思うと

 胸が

 ほっとほぐれます

 

――――――――――――――――――――――――

 絶対絶命のその時、光を仰ぐ人がいる。

 闇へ落ちる人がいる。

 祈ろう。苦難の中にいる人のために。

 

    若谷和子著「母ときた道」(いのちのことば社

 

私も祈ります。

疫病、自然災害、戦争‥に苦しむ方々のために。