シャロンの薔薇

聖書から学んだこと・日々の出来事・ハンドメイド

落ち椿

花の詩画集で有名な星野富弘さんの「四季抄・風の旅」の中に
「つばき」というタイトルの詩があります。
 
     つばき(1978)
 
  役割を果し
  今まさに散ろうとしている花
  そのとなりでは
     開きかけた つぼみ
  ひと枝の椿も
  大自然の縮図だ
 
私が住んでいるマンションは、神社の境内に隣接しています。
境内に植えられた背丈の高い常緑樹が、ベランダすれすれにまで
葉を繁らせるので、居ながらにして自然の息吹を感じられるのは
神様からの恵みだと感謝しています。
 
 
先日も強風に振り落とされた薮椿が、ベランダの側溝にびっしり。
まだ散るには早い花や蕾が、思いがけない嵐に遭って、
地面に叩きつけられるのは勿体ないのですが…。
落ち椿の姿も、星野さん流に言えば大自然の縮図。
それは同じように人の一生についても言えるかもしれません。
 
「毎日、毎日、“決算”をするんです。『今日死んでも、納得のできる
一生だったと言えるだろうか」って。そう言えるようにしようと、
いつも自分に言い聞かせているんです。」
          日野原 重明著「いのちの終末をどう生きるか」より
 
本書中、日野原氏との対談の中で語っている、作家の曾野綾子さんの
言葉を、「そうだ」、「その通り」と思いながら反芻しています。