ようやくデンマーク・カクタスの花が開花しました。
花の命は短くて…とは言いますが、蕾が少しずつ膨らんで、
花びらが開くまでの時間は、思いの外、長く感じられます。
大きな鉢に植え替え、肥料を与え、土が乾かないように
水を注ぐ。たったこれだけの手間でしたが、こんなに綺麗な
花を咲かせてくれたことに、不思議な感慨を覚えます。
新約聖書のコリント人への手紙3章6節に、こう書かれています。
私が植えて、アポロが水を注ぎました。
しかし、成長させたのは神です。
ここで「私」というのはパウロという伝道者で、アジア、ヨーロッパに
多くの教会を建てた人物です。上述のコリントとは当時(紀元50年頃)、
交通の要衝として栄えていた大きな国際都市でした。様々な人種や
職業の人が集まるコリントの教会には、党派、分派も出始めました。
「私はパウロ派」「アポロ派」「ペテロ派」…という風に。
教会の内部分裂を憂うパウロが、コリント教会へ送った手紙の一節。
それが聖書の中に記されているのです。
種を植える人、水を注ぐ人、手入れをする人…は皆、それぞれ
大切な役割であり、一つでもおろそかにすることはできませんが、
地中で種に命を与え、見守り、成長を促すのは神さまです。
人智を超えた神さまの領域には、誰一人、入ることはできません。
鉢花が一輪、ほころんだ‥。
ほんの些細なことの中にも、神さまの息吹が感じられるのは
信徒としての大きな喜びです。