シャロンの薔薇

聖書から学んだこと・日々の出来事・ハンドメイド

自分の物差しを見直そう

   川崎市・長尾山妙楽寺あじさい寺)にて

 

星野富弘さんの詩、“雑草 ~ツユクサ~”から。

 

  もともとここは

  草はらでした

 

  そこに人間が家を建てて

  「雑草が 生えて困る」

  なんていっちゃって

   おかしいねえ

        星野富弘著『花よりも小さく』(偕成社)より

 

これは雑草の“ぼやき”でしょうか。なかなか意味深長です。

 

この季節、私が住むマンションの東側にも十薬(ドクダミ)が

所狭しと生い茂ります。よく見れば十字架にも似た白い花。

清楚で可愛いらしく、十薬の名の通り薬効もあるそうですから、

もっと人に喜ばれて当然のはずなのに、特有の青臭さと繁殖力の

凄まじさに、つい嫌われてしまう悲しい存在。 ⇓こんな感じです。

 

雑草からの一言、「おかしいねえ」の“ぼやき”には、人間の

エゴイズムが凝縮されているようで興味深いですね。

 

それぞれ、人には物事の価値基準を測る物差しがあります。

そして自分の物差しは正しいはず‥と信じて行動します。果たして、

それは正解でしょうか? 自己中心の種というものは、その自分の

物差しが絶対だと思う辺りから、じわじわ育っていくように思うのです。

 

物差しというものは、使えば使うほど手になじんで、持ち主の癖が

出てくるもの。曲がったり、歪んだり、すり減ったりしていても、

案外、気づきにくいものです。物差しを当てた時に、「あれ?」

と、ちょっとでも違和感を感じたら、見直すことが肝要ですね。

そして、もう一つ大切なことは、他の人の物差しにも心を向ける

謙遜な心です。相手の立場に立って物事を考えることを習慣に

すれば、自己中心の種も成長せず、自然消滅することでしょう。