シャロンの薔薇

聖書から学んだこと・日々の出来事・ハンドメイド

神さまの電話番号 “5015番”

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若い頃、英米文学に親しんでいましたが、難解な書物が多い中で、

子どもにも人気がある『ロビンソン・クルーソー』は大好きな

一冊でした。誰でも、一度は読んだことがあるかもしれません。

 

ロビンソン・クルーソーは若い時、両親と衝突し家出をします。

船乗りになりますが、海賊に遭遇したり、嵐で船が難破したりと、

さんざんな苦労の連続の果てに、絶海の孤島、いわゆる無人島に

漂着します。それは、以後20余年にも及ぶ、苦難の人生の

幕開けとなりました。

 

島に流れ着いてまもなく、死をも覚悟するほどの酷い熱病にかかり、

藁にもすがる思いで、荷物に入れてきたはずの聖書を取り出します。

そして、次の箇所を見つけたのです。

 

    苦難の日に

    わたしを呼び求めよ。

    わたしはあなたを助け出し

    あなたはわたしをあがめる。

          (詩篇50篇15節)

 

彼はそれほど信仰が篤い人ではなかったようですが、孤独と飢えと

死への恐怖という極限状態の中で、遂に「苦しい時の神頼み」の

心境に陥ったのでしょう。ごく自然な人間の姿かもしれません。

 

「もうダメだと限界を感じた時こそ、人が神さまと出会う時」

礼拝説教で聞いたことばが思い起こされます。

絶望の中でロビンソン・クルーソーが立ち直り、前に進むことが

できたのは、神さまに祈り、対話する中で与えられた本当の

心の安らぎ、それこそが、艱難(かんなん)辛苦に耐えられた

理由だったのではないでしょうか。

 

このドキドキ、ハラハラの連続である冒険小説の著者、ダニエル・

デフォー自身も、実に波乱万丈の生涯を送った人物のようです。

世間の批判にさらされ、孤立無援であった自分の生涯を、主人公、

ロビンソン・クルーソーの生きざまに投じたとも言われています。

 

以前、ある宣教師夫人が教えてくれました。

 

 「5015番(旧約聖書50篇15節)は、神さまの電話番号です。

 悩む時、苦しみや悲しみがある時、ぜひこの番号に電話をかけて

 みてください」

 

私も人生の岐路に立たされた時、試練にあった時、悩み、苦しみの時、

この番号を思い出し、神さまからの心の平安を戴くようにしています。