シャロンの薔薇

聖書から学んだこと・日々の出来事・ハンドメイド

クロノスとカイロス

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ギリシア語には時間を表す「クロノス」と「カイロス」という
二つの言葉があるそうです。常々、時間の大切さを覚える私は、
折りにふれ、この二つの言葉の意味を考えています。

「クロノス」は年、月、分、秒で測ることができる時間のこと。
カイロス」は二度と巡ってこない決定的瞬間のこと。
「クロノス」は量的な時間、「カイロス」は質的な時間を指します。

最近読んだ本の一節に、とても興味深い話がありました。

ギリシア神話の中の機会を司る神カイロスは、前頭部には
長い髪があるが、後頭部は禿げている。そのため、カイロス
前からやってくる時、その前髪をつかんで捕らえることができるが、
いったん通り過ぎてしまうと、後ろからはつかまえることができない。」
 
 思いがけなく訪れるカイロスを生かすためには、折りに触れ、時間の
使い方を再考することだ。一日一日をよりよく生きるために、何を
優先的に行い、どのように時間を使うかを、もっと深く考えたい。
 ふだんから時間の貴重さを意識していれば、カイロスが前からやって
来た時、唯一の機会をしっかりつかむことができるだろう。」
         (A.デーケン著「心を癒す言葉の花束」より)

カイロスは思いがけない時にやって来ます。
一瞬一瞬を大切にしていなければ、その瞬間はあっという間に、
為す術もなく去っていくのです。突然やって来るカイロス前髪を、
何とかつかめるように、見逃さないように、いつも心の目を開いて
いたいものですね。

写真は夫が湯河原方面の山歩きで見つけた寒椿。
きれいな花との出会いも、「カイロス」と言えるでしょうか。