シャロンの薔薇

聖書から学んだこと・日々の出来事・ハンドメイド

ゆらゆら

  
 
 
 
    ゆらゆら  
            若谷 和子著 「母と来た道」より  
 
 暖かな湯気に抱かれて
 想い ゆらゆら
 
 ぜいたくをしたわけでもなく
 すばらしいことを
 やりとげたのでもないけれど
 
 大過なくすぎた
 きょうという日に
 花丸をつけよう
 
 心ゆらゆら満ちたりて
 我が身へ ふと
 いたわりの手を当てれば
 そこにたしかな老いの現実
 
 何ひとつ持たず
 うまれてきて
 何ひとつ持てず
 かしこへ帰る
 
 ならば生命の
 ひと日ひと日を
 キリッと咲いて
 ゆらゆら薫ろう
 
父を事故で亡くし、夫の父、実家の母を病で亡くし、
昨年夏、夫の母が安らかに天に召されました。
ふと気がつけば、親と呼べる人がいなくなった自分がいる。
生きとし生けるものの回避できない現実ですが、
年を重ねるほどに切なさ、寂しさも募るようです。
 
必死という言葉。
どんなに一生懸命、生きようとしても人は必ず死ぬという事実。
クリスチャンにとって、死は一つの通過点に過ぎないかも
しれませんが、地上での命の日がある限り、キリッと咲いて
ゆらゆら薫るという詩人の生き方に共感しました。
 
わが家のバルコニーにもラベンダーの薫りが‥。