シャロンの薔薇

聖書から学んだこと・日々の出来事・ハンドメイド

晩秋を共に生きる

8月、恒例の美術展に今年も参加させていただきました。
テーマは去年に引き続いて、自然と生物の「共生」。
 
紅葉のなごりはあるものの、最後の一葉になったツタモミジ。
冷たい岩肌に、弱々しく しがみつくカナブン。
冬を迎えようとしている山の石垣と、そこに共生する自然界の一コマを、
キャンバスに写し取ってみました。
 
 
 
T.S.エリオットの『四つの四重奏』―<リトル・ギディング>の一節から‥
 
 いわゆる「始まり」とはしばしば「終わり」のこと
 終止符を打つことは始めることなのだ。
 終わりとは、そこからわたしたちが出発するところ。
 ……
 わたしたちは探求を止めないだろう
 すべての探求の目標は、出発点に到達すること
 そしてその場所を はじめて知ること。
 
この詩を紹介している小塩トシ子さんが、次のように結んでいます。
 
 わたしたちは どこへ向かって旅をするのか。
 それは どこかへ帰る旅なのかもしれない。
 めぐる季節や旅立ちのくりかえしを、わたしたちはみな 経験しながら生きている。
 くりかえす出発や過去の経験も、その意味を今という時に新しく知るなら、
 それは はじめて体験する世界となって輝きだすであろう。
 今を生きることだ。
                    小塩トシ子著『こころにひびくことば』より
 
今を生きること。
それが繰り返しであっても、その意味を今、あらためて知る時、
それは新しい世界の始まり。新たな旅立ち。
 
豊かで、深い言葉を、今日も一つ、心に刻むことができたことに感謝です。