ウルッと心に沁みる言葉の一つに、プルーストの次のような言葉があります。
「本には それを読んだ夜の 月の光が織り込まれている」
種々雑多な光源であふれている現代は、漆黒の闇を体感することは
難しいことかもしれませんね。
寝苦しい夏の夜、布団を抜け出して読みかけの本のページをめくるひととき。
窓から洩れ入る柔らかい月明かりに、ホッと心がほぐれます。
またいつの日か、その本を読み返すことがあるなら、それを読んだ夜に
織り込まれた月の光が、心を明るく照らしてくれるのでしょうか。