終着駅 歌/奥村 チヨ
詞/千家 和也
曲/浜 圭介
落ち葉の舞い散る停車場は
悲しい女の吹きだまり
だから今日もひとり 明日もひとり
涙を捨てにくる
真冬に裸足は冷たかろう
大きな荷物は重たかろう
なのに今日もひとり 明日もひとり
過去から逃げてくる
・・・・・・・
高い音から低い音へ、さながら高い枝から落ち葉がハラハラと
舞い落ちるような音階が、いかにも晩秋のもの悲しさを歌い上げて
いるようで、この季節になると口ずさんでしまいます。
奥村チヨさんの『終着駅』。昭和の名曲の一つではないでしょうか。
先週の金曜日。
関東地方は冬の嵐に見舞われました。
突風が容赦なく木々に吹き付けて、枝に残っていた葉っぱを
ことごとく散らしてしまいました。
あっという間に我が家のベランダも落ち葉の山ができていました。
一枚の葉っぱの行方を目を追うだけでも、さまざまな舞い方があり、
散り方があります。素直に風のなすままに宙に泳ぐ葉っぱもあれば、
しっかとアスファルトにしがみつき、絶対に飛ばされないぞとばかり
抵抗する葉っぱもありました。
くるくる円を描く吹きだまりの中に、人間の人生模様が写し出されて
いるようにも思えました。
私たちも、いつか終着駅に行き着く時がきます。
強風の一撃で地面に叩きつけられないよう、ヒラヒラと綺麗に
踊れるように、今から舞い方のレッスンしておきたいと思います。