シャロンの薔薇

聖書から学んだこと・日々の出来事・ハンドメイド

子どもの頃に見た風景が人を励まし、勇気を与えてくれる

               3年間通った気仙沼市気仙沼中学校 校舎

 新年おめでとうございます。

今年もまた、憂いの多い年明けではありますが、少しでも幸せな

ニュースが耳に飛び込んでくる、そんな一年になりますように

お祈りいたします。

 さて、今年も家族そろって例年の通りのお正月を迎えることが

できました。つつがなく三が日を過ごせたことに感謝しています。

 

‥と、恒例の年頭所感でブログをスタートするつもりでいましたが、

人生、そんなに甘いものではありませんでした。実は7日夜から遂に

コロナを発症。一週間、引きこもっておりました。1月5日、病院、銀行、

郵便局で用を足し、パンを買って帰るだけの2、3時間の外出での感染。

コロナ恐るべしです。皆さまも市中感染には、くれぐれもご用心ください。

 

 抗原検査やら発熱外来やら、息子たちが速やかに対処してくれて、

無事に保健所への報告も済みました。幸い軽症ではありましたが、

万全ではない体調の中、面倒な手続きは、高齢者にはなかなか高い

ハードルであることを実感した一週間でした。

 

 とんだ状況説明に字数を割いてしまいましたが、ここからが本題です。

 

 これまでは孫も幼かったので、体を使って遊ぶことを優先して

いましたが、家族の歴史というか、ルーツについて、きちんと話をする

機会がありませんでした。中1、小4ともなれば、自分の先祖を知るのも

大切なことなので、遊びの中で、少しずつ教えていこうと思っています。

 

 わが家には仏壇はありません。私がクリスチャンということもあり

ますが、あまり形にこだわらない夫の意向でもあるからです。でも、

夫の両親、私の両親の遺影は飾っています。孫たちにとっては曽祖父母

ですね。一人ずつ、名前と関係を教えていくと、神妙な面持ちで写真を

見つめています。“年長” の意味で「おっきい(大きい)おじいちゃん」

とか「おっきいおばあちゃん」などと呼んで、なんとなく分かっては

いるようですが、たぶんすぐには覚えきれないでしょう。写真を見る度、

少しずつ、自然に覚えていって欲しいものです。

 

 ルーツを知ることも大切ですが、古里を想う心も大事です。幼い頃に

過ごした懐かしい日々は、岐路に立った時、人生の折ふしによみがえり、

一歩を踏み出すよう、励ましてくれるだろうと思うからです。

 碧い海、緑の山々、坂の多い町並み、高台にある学び舎‥。目を閉じれば

一瞬でそこへタイムスリップできる古里があることに感謝です。

 こんな素敵な言葉もあります。

 

 子どものころに見た風景が、ずっと心の中に残ることがある。

 いつかはおとなになり、さまざまな人生の岐路に立った時、

 人の言葉ではなく、いつか見た風景に励まされたり、

 勇気を与えられたりすることがきっとある。

           星野道夫著『長い旅の途上』(文春文庫)より

 

 

 この写真右側、何棟も並ぶ大きな建物は父が勤めていた公立病院。

その左脇の「公立病院の坂」を登って通学していました。この坂を

上り切ると中学校、小学校があります。水平線より高い登校坂を、

潮風を受けて毎日登っていた子どもの頃。健脚でしたね~(~_~;)

 

 高齢者の話題にはよく「〇〇仕舞い」ということばも出てきますが、

伝えておきたいこと、残しておいてほしいことは押しつけず、やんわり

次世代に託したい。そんな思いを新たにした2023年のスタートです。