シャロンの薔薇

聖書から学んだこと・日々の出来事・ハンドメイド

密室の中で 心を探ろう

 

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PBA(太平洋放送協会)発行のニュースレターの中に、

「ほっと一息、Holy Café」という、軽妙洒脱なショート・

メッセージの欄があります。書き手は、牧師であり、臨床

パストラルカウンセラーの 堀 肇先生。自作のイラストを

添えた、お洒落なショート・メッセージに、タイトルどおり、

ホッと癒されています。一部、転載させていただきます。

 

  日々の生活の中で、そこに行けば心が落ち着く場所を持って

 いたいのです。それは部屋の片隅であってもベランダでもいい。

 外に出て森があればその木陰でもベンチでもいいのです。

 そういう非日常的な静かな空間を大切にしましょう。そこは

 祈りと黙想を通して、自分の心に触れ、神のみ声に耳を傾ける

 ことのできる素晴らしい場となり得るのです。

 

今年はコロナ一色で心静かに‥という状況を保つことは難しい

ものがありました。だからといって潮の流れに身を任せたまま

では、海底深く沈んでしまうかもしれないし、水面から浮き

こぼれてしまうかもしれません。

 

心の在り処(ありか)を失った人の、悲しいニュースが跡を

絶ちません。足場が極めて不安定であっても、足元をすくわれず、

しっかり立っているためには、日常の営みをいったん止める

勇気を持つこと、自分の心は大丈夫だろうかと、隅々まで探って

みること。パンデミックという未経験の事態に晒されている

今こそ、絶対に必要な心備えかと思われます。

 

一人きりの密室の中で、祈りと黙想を通して、自分の心を調べ、

神さまの声に耳を済ませる非日常のひととき。クリスチャンで

あっても、そうでなくても、このような静思の時を持つことの

大切さを深く思わされます。

 

イギリスの宗教詩人、ジョージ・ハーバートの詩にもあります。

 

 力を尽くして、ひとりで静まる時を生み出しなさい。

 あなた自身に尋ねて、魂がすり減らしたものを知りなさい。

 あなたの密室の中で、あなた自身をよく見極めなさい。

 すべて目に映るものを、隅々まで調べるのです。

 

コロナのせいだけではなく、私たちは多くの情報に流され、

惑わされ、魂がすり減っています。心の状態を見極めるために、

自分だけの静かな密室を見つけたいものです。そして、自分が

今なすべき知恵を、神さまに祈り求めていきたいと思います。

 

 あなたが祈るときは、家の奥の自分の部屋に入りなさい。

 そして戸を閉めて、隠れたところにおられるあなたの父に

 祈りなさい。そうすれば、隠れたところで見ておられる

 あなたの父が、あなたに報いてくださいます。

           (マタイの福音書6章6節)