「私の教えを、自分の瞳のように守れ。」 (箴言7章2節)
箴言と聞くと、馴染みが薄いかもしれませんが、教訓や戒めと
なる短いことば、つまり格言のようなものと言えば分かりやすい
かもしれません。
箴言の多くは知恵者として名高い、ソロモン王のことばと言われて
います。3000年以上も前の格言ですが、いつの時代にも通じる
すばらしい知恵の宝庫。座右の書物です。
さて、「私の教えを、自分の瞳のように守れ。」という意味に
ついて―。
ヘブル語には、「ひとみ」という語に「小さい人」という意味が
あると聞いたことがあります。たしかに鏡に映る自分の目を凝視
すると、小さな自分が映っている気がします。そんな感じの婉曲
表現なのかもしれませんね。ヘブル語の「ひとみ=小さい人」は、
最も大切なものの例えとして用いられるそうです。神さまの教えを
守るのと同じように、自分を大切なものとして守りなさいという
意味になるのでしょうか。
目は体の中でも、もっとも敏感な器官です。危機を察すると
瞬間的に閉じてしまうのは、とっさに危険から身を避けたいという
リアクションなのでしょう。もしも目を失ったなら、今までの
世界が一変します。それほど大切な器官なのです。私たちは、
瞳を守ることの大切さを、十分すぎるほど分かっているのです。
しかし、分かっていても、気をつけているつもりでもTV、
パソコン、スマホ‥と目を疲れさせるものが世の中にあふれて
いますから、正しくセルフコントロールすることが求められます。
神さまの教えを守るように、心して自分の瞳を大切に守りたい
と思います。